その掲示板から、
もしかすると消去されるかも、
と思って保存しておいた、小児科の先生の意見。
新生児にスリングを使うことに、疑問を抱いている内容で、
ちゃんと実物を使ってみてから意見を述べている。
小児科医と店主のみの投稿をここに挙げるが、
危険性があるので、手放しで賞賛するなと警告する小児科医と、
便利なんだから、コレがなかったら育児なんか出来ないんだから、と
反論する店主。
(他の投稿にいたっては、先生は勘違いしている、と攻撃)
平行線なのである。
スリングは確かに便利。私も一時期はスリングばっかりだった。
でも
股関節脱臼や窒息の危険があるという話は
保健士さんや助産士さんたちからも聞いている。
それは使い方が悪いのだ、抱き方が間違っているからだ、
という理屈は通らないと思う。
間違った抱き方をする可能性・発生率も含めて
「危険」と言うのではないか。
この小児科医の先生は、
現在スリングの危険性を数字的に示すことは出来ないが、
直感として危険と感じたことには警告するべきと言っている。
それってものすごく重要なことだと思うのだ。
医学的観点からスリングの新生児期使用に反対します
前略 12月19日付け日経新聞夕刊で貴社を知りましたので、連絡させていただきます。 私は生後6ヶ月の乳児を持つ父親であると同時に小児整形外科を専攻した整形外科医でもあります。妻の友人からのプレゼントでこの商品を初めて知ったのですが、医学的観点からこのスリングの新生児期の使用に反対し、販売元にもそうした表示を求めます。その理由は先天性股関節脱臼の症状悪化をもたらすおそれがあるからです。
新生児における代表的疾患の一つでもある先天性股関節脱臼は欧米人に比べてアジア人特に日本人に多いといわれています。その原因として人種的要因の他に、巻きオムツなどを使用し新生児の下肢の動きを妨げるような文化的習慣が我が国にあったことが大きく影響しています。この事実は、オムツが下肢の動きを妨げないようにし、下肢が自然と両側に開くようにつけるとの指導が保健所によって行われるようになって脱臼の発生頻度が激減したことからも明らかです。新生児の股関節は非常にデリケートで、両足を下に引っ張り、股関節を伸展させる動作をするだけで脱臼を誘発されるということが最近に分かってきました。巻きオムツなどは股関節にこうした肢位を強制し、股関節の自由な動きを妨げるという点から、脱臼を誘発すると思われます。このスリングを新生児期に使用するということは、巻きオムツと同様の効果をもたらすおそれが非常に高いと私は考えます。むろん、このスリングの使用が必ず股関節を脱臼させているとは思いませんが、もともと股関節が脱臼しやすいような要因(体質的、遺伝的要因など)を持った新生児にこのスリングを使用したときに、症状を悪化させている危険は非常に高いと危惧されます。生後しばらくして股関節が安定した時期にこうしたスリングを使用することに関しては反対いたしませんが、少なくとも股関節がまだ安定していない新生児期にこのスリングを使用することは医学的観点からも好ましくないと私は考えます。従ってこのスリングの使用案内に新生児期の使用を避けることという文言を入れていただきたいと思います。だっこしやすいとか、ファッション的にも優れているとかいうこと以前に、ベビーの体をいたわってあげてください。新生児における股関節のもっとも自然な肢位は開排位というカエルのように左右に開いた形であって、これは害をもたらす肢位ではないということを強調したいと思います。先日も私の外来に股関節脱臼を指摘されたこどもさんが受診されましたが、スリングを装着しておられました。幸い、脱臼には至っておらず、オムツの当てかたや抱き方等を指導しただけで済んだのですが、スリングの使用に関してはこうした指導にそぐわないものであるため、首がすわり縦だっこができるようになるまでは使用を禁止し、その後は両足を開いて使用するようであれば構わないと指導しました。両親は股関節に悪いことを知っていれば使用しなかったのにと、自分たちを責めておられました。今後、新生児期に使用していたために股関節脱臼が悪化したのではと疑われるようなベビーが出現するようなことがあれば、非常に悲しいことですし、あってはならないことだと思います。脊椎に関してはかなり詳しい解説までされて使用を勧めておられるようですが、股関節に関していえば新生児期の使用は避けていただくのが安全であると思います。販売元として責任を持って対処していただきたいと思います。
さらにいえば、詳しく説明をされている脊椎の分離すべり症に関しての記述に関しても間違いがあります。脊椎の分離すべり症というのは思春期のスポーツなどによる疲労性骨折の一種だと考えていただいた方が正確であり、乳児期の脊椎の形などにその原因が求められる病態ではないと私は考えます。この解説の中で避けられるように書いてあるのは多分無分離すべり症ではないかと推測します。無分離すべり症は脊椎の椎間関節部に骨折などの像がなくてもすべり症がおこる病態であり、脊椎とくに椎弓などの後方要素の形成不全などがベースにあります。この病態は形成不全が原因であるため分離すべり症よりも幼年期でおこり、その予防は困難です。事実、私は思春期以前に分離すべり症を発症した例を知りませんし、若年者で重度のすべり症を呈したものは大抵無分離すべり症だからです。もしかしたら、この解説に書いてあるように丸く脊椎を包むことで発症を抑えられるのかも知れませんが、あくまでも、まだ予防法が確定していないことを明記された方が良いのでは思います。
上記のように貴社のホームページの内容は医学的見地から見ると不正確な内容を含んでおられます。至急訂正していただくよう希望します。加えておききしたいのは、このスリングを正式に採用されている総合病院や産婦人科医院があるとのことですが、是非その名前をお教えいただきたいと思います。あまりに多数に及ぶ場合は、日本小児整形外科学会などに本格的に啓蒙してもらう必要が生じるからです。
以上の内容については、ホームページを読んで書かせていただいています。私の理解に間違いなどがあるようでしたら、指摘いただければ結構です。実のところ、他の販売元にも同様の内容のお手紙を送らせていただいたのですが、未だ返事をいただいておりません。当方としては、各販売元が独自の対応をされるより、まとまって対応していただきたいと思います。正式な回答がいただけないようであれば、貴社のホームページの掲示板などを通じて購入者に新生児期の使用をしないように呼びかけるなどの方法をとらざるを得ない事態となりますので、速く対応いただけるようお願いいたします。
平成16年1月
国立京都病院整形外科 向井 章悟
612−8555 京都市伏見区深草向畑町1−1
075−641−9161
smukai@kyotolan.hosp.go.jp
店主の園田です。明けましておめでとうございます。
今、ご投稿を拝見しました。
まず「脊椎の分離すべり症」についてはアメリカのスリングのメーカーCDMよりいただいた資料を使っております。
こちらについてはCDM社にエビデンスの提出を求めます。ご指摘になっているように欧米人と日本人の骨格の違いによって注意すべき点が変わってくるのではないかと感じました。ですので、アメリカ人にあてはまることでも日本人にはあてはまりにくいことがあるのではないかと思いました。
次に主題である「先天性股関節脱臼」についてですが、私は先生のように詳しくわかりませんので早急に専門家に意見をもらうよう行動します。
これまで数千本のスリングを販売して参りましたが、スリングを使用することによってこのような症状がでたとのご報告は聞いたことがありませんでした。
(報告がないからOKというわけではありません)
この件については「日本ベビースリング協会」でも検証したいと話し合いました。
先生のおっしゃる「まとまった対応」がそれに相当するものと思います。(他の業者さんにも同様にこの内容をお送りになったとのことですが、その業者さんは協会に加盟されているのでしょうか)
日本ベビースリング協会
http://www.happyhughug.com/jbsa.html
私は新生児期にスリングで抱っこしても脚はカエルのように開いたままになっているので、スリング=股関節脱臼とは言えないのではないかと思いますがいかがでしょうか。しかしその危険性があるならご使用になる方に注意を促すのは当然の責務だと思います。
2点をお約束します。
1)股関節脱臼の危険性について、日本ベビースリング協会で検証し回答いたします。
2)サイトでの説明について、明らかな間違いがあるならば早急に訂正いたします。
少しお時間をいただくことになりますが、ご勘弁下さいませ。
またスリングを使用している総合病院や産院ですが、当方からお知らせして良いのかどうか判断に迷っております。
ありがとうございました。
私もスリングの実物を、一度装着してみましたところ、ベビーがすっぽりと埋もれる形になってしまいました。この状態では、少なくとも抱く人の体に接したところでは股関節を側面から押している状態になっており、体に引き寄せたりすると体が回転し、股関節を前から圧迫する状態にもなりえます。生後間もない新生児ではこのように布にくるまる形になると、たとえ薄い布であっても自由に足を動かすことが困難です。当然、ある程度成長すれば布の中で足を動かすことが可能になると思いますが、少なくとも新生児の不安定な股関節であれば、このような状態であっても股関節に影響を与える可能性があると私は考えています。
ベビーの下肢は普通左右に広がった開排位と呼ばれる肢位が自然な肢位であり、治療の基本になります。不安定な股関節は、かたくて開きが悪い開排制限という状態か、あるいは逆にゆるすぎてべたんと広がる過開排という状態になります。
こうした股関節は非常にデリケートなもので、例えば、少しタイトなタイツや外出用のお巻き、小さめのオムツであっても、良い影響を与えないと考えられています。事実、夏に生まれた赤ん坊に比べて冬の間に産まれた子供の方が股関節の異常を指摘される率が高いのです。
ですから、オムツは小さいかなと思えば一つ大きめのサイズを使うように、また紙おむつでサイドのテープを留めるときは股関節の股ぐりがしっかりと出るようにやや上側で留める、抱くときは首をしっかり支えて可能な限り縦だっこにする、その時は体の中心に抱くと足を無理矢理広げるような形になるので、体の側方で抱いて子どもの足が抱いている人の体に自然と巻き付くようにする、横に抱くときは足の間に手を入れるだけでなく、股関節を体に押しつけないように体の中心から少しずらして抱いて、足が自由に動かせるようにする、家の中はできるだけ暖かくして薄着にして自由に足を動かし易いようにしてやるなどと非常に細かい指導をしています。
股関節の異常を指摘されなかったお母さん方から見れば、そんなちょっとした細かいことの指導でよくなるのかと不思議に思われるかもしれませんが、実際、検診で引っかかった大半のものの症状が軽快します。足の自由な運動を妨げない、無理やり広げない、という点がポイントなのです。
こうしたリスクのある時期というのは生後間もない時期だけですので、検診などで異常を指摘されなかったベビーにスリングを使うのは良くないとは決めつけていません。ただ、股関節の異常を指摘されて診察に来られたベビーがスリングをつけておられたら、少なくとも治療するには装着しているのは好ましくないと指摘するだけです。しかし、ご両親はどう考えられるでしょう、不安定な股関節が原因であってスリングが直接の原因ではないとこちらが話をしても、着けていたために悪化したのではと考えがちです。
先天性股関節脱臼の原因は未だはっきりとしていません。出産時の胎位(頭位と骨盤位、殿位)によっても有意な差があることや、遺伝的要素が多分にあること、女子に多いことなどからホルモンバランスや遺伝的要素、環境的要素が組合わさっておこるのだと考えられます。不安定な股関節をスクリーニングする方法は未だ確立しておりません。出産時の産院や助産婦の指導、乳児検診の徹底、などでカバーするほかありません。ですから私のこのような投稿は股関節脱臼の予防の一環であることをご理解いただきたいと思います。
本来の趣旨としてはこのような論争を仕掛けるつもりは毛頭ございませんでしたが、成り行き上、誤解のないように私の意見を述べさせていただきます。
股関節は大腿骨の頭が臼蓋と呼ばれる骨盤にあるくぼみにはまりこんでいる関節で、本来は大きな外力がない限り、脱臼することのない関節です。しかし、新生児の場合、それらが、まだ骨になっていない状態で、関節を包む袋(関節包)なども緩く様々なことが原因でそのくぼみから脱臼している状態が起こりえます。
先天性股関節脱臼の重症例では大腿骨頭が臼蓋の後ろの縁の上に載っていたり、そこから骨盤の後ろの方に落ち込んでしまう状態になります。縁の上に載っている状態のとき、牽引などの処置を加えながら股関節を開排させるような状態にすれば、くぼみの中に入って脱臼が整復される状態になることがあります。このときに コリッという感触をふれることがあります。これがクリックです。こうした状態では両足を閉じれば、再び脱臼します。ですから、下肢を左右に広げた開排状態にすることが脱臼の治療においては必要なのです。
しかし、開排を妨げられると脱臼したままの状態であるため、ますます脱臼が重症化していきます。ですから、股関節の開排を妨げるものはたとえ布であっても良くないとされます。ある昔の先生は、赤ん坊は裸に近い状態で育てるのが良いといわれていたくらいです。
このような事実から、私はスリングがどれだけ薄い布であっても、すっぽりと包んでしまう状態が開排制限などの症状を改善するとは考えにくい、と考えたのです。
このような経験から、スリングを重症例に使用すれば状態を必ず悪化させる、これは確信を持っています。むろん、こうした重症例は1万人に数人の割合ではあるとは思いますが。
しかし、医学的に見れば、スリングが股関節の安定性に悪影響を及ぼすかどうかという点について、現時点では確固としたデータがありません。この疑問を解消するには、同じ数のこどもにスリングを着けて育てた子と、着けないで育てた子を比べて、股関節にどのような影響をもたらすかを長期的に調べることが必要ですので、永久に分からないでしょう。従って「医学的観点から見て」という言葉は客観的ではないため現時点では使用しないようにします。
しかし、検証が不可能である以上、今までの経験からある程度直感的に危険性を認識するのも我々の役目であり、責任でもあると考えています。少なくとも、開排制限のあるベビーにスリングを使用しても症状は改善しないと考えています。ここで想定しているスリングの使用法は、いわゆるゆりかご抱っこであって、下肢を両方、外側に出す抱き方は想定しておりません。
理事長様はスリングを先天性股関節脱臼の人にも勧めていると書かれていますが、スリングはあくまでも股関節脱臼の治療のための商品ではないはずです。やはり、専門医の診察を受けていただいたほうがよろしいのではないでしょうか。
私としましては、今後、股関節の異常を指摘されて診察に来られたベビーに対しては、ゆりかごだっこがオムツの当て方や抱き方の指導、治療の際の肢位と合致しない点が多いため装着を勧めません。親御さんにそれまで使っていたスリングを治療のために使わないように勧めるということはなかなか難しいことではあるのですが、習慣的にゆりかご抱っこをされては治療ができませんから。
ですから、私がスリングの新生児期使用に注意を促した方がいいというのは、結果的に股関節に異常を指摘されない大多数のベビーに使用を控えてもらうためではありません。数的にはごく少ないけれども開排制限などの異常を呈してくるベビーがいる以上、医療側としてはその時点で使わないように指導せざるをえない商品を、何の注意も行わずに新生児から使用することを勧めるのは不適当ではないかということです。
生下時に股関節が不安定であると指摘することは、なかなか容易なことではありません。スクリーニング方法が確立しておりませんし、胎位といったリスク要因に対する注意が低下していますので、乳児検診で初めて指摘されることが多いと思います。
(京都では4ヶ月検診になっていますが、人によっては受診が5ヶ月近くになる子もいます。たった1ヶ月であっても股関節を治療する上では非常に大きな障害になりますので、可能であれば、3ヶ月検診に変更してもらうよう、行政に働きかけるつもりです。)
確率は低いけれども検診での股関節異常の指摘がゼロでない以上、そしてそのベビーを生下時には特定できない以上、スリングの使用に関してはすべてのベビーに対して注意を喚起すべきではないか、それが私の意見です。育児上、非常に優れているので、そういうリスクがあっても多分うちの子は大丈夫だから使いたい、と思われる方がおられたとしても、それはそれで良いと思います。これは酒やたばこなどの嗜好品などと同様で、危険を知った上で使用されるのは自由だと思います。当然、股関節に関してはこうした嗜好品に比して危険性が低く、生命予後に影響を与えるものではないので、こういう過激なことをいうとまた批判されるかも知れませんが。
ただ、一般的に広く使用されている商品の中にも、少し使用法を間違えれば、このような表示を必要とするような商品が存在することも確かです。
脱臼しやすい要素 云々というのは一般の方にはわかりやすくとも確かに医学的ではないことは認めます。しかし、渡部様もいわれているようにすべての産科において胎位まで正確な情報を持っているとは限りません。
鈴木先生の研究は、殿位の中でも膝を伸ばすことを強制されているほうの下肢においてクリックの発見される率が高いことから、胎内における脱臼の誘発原因としては膝関節の伸展が挙げられる。そして生後においては股関節を伸展させることが脱臼を誘発するという内容です。さらに開排制限を有するようなベビーに対しては股関節を無理やり広げないで自由に動かせるようにするために、オムツの当て方や抱き方を注意することが必要であると、私は鈴木先生から教わりました。
しかし、最近では骨盤位であれば無理に通常分娩せず、帝王切開を選択されることも多いのでこうした例に遭遇することはまれになって来ましたし、胎位に関する認識が妊婦側にもないのは仕方のないことだと思います。むろん、頭位でも一定の割合で開排制限が見つかりますし、胎位などのリスクに関する注意が低下してきたのもこうした経過によるのではないでしょうか。私の元に来られた患者さんについてはプライバシーにも関わることなので申せませんが。
伝統的に京都で行われてきた乳児に対するオムツ指導によって股関節脱臼の頻度が激減したことは世界的にも認められています。その延長に、私が教わったオムツ指導、だっこ指導の概念があるはずですが、細かい点は書面で書いているだけではなかなか理解してもらえない点もあるように思います。長い間、その活動に携わってこられた渡部様の活動は、いわば、私の原点でもありますので、根本的には大きな違いはないものと思っております。
スリング協会の理事長様が私と渡部様の議論を見守って結論を出したいといわれているのは、恐縮ですが、せっかく、渡部様が小児の股関節に詳しい大先輩をご存知ということなのであれば、そういった多くの第3者に意見を聞いていただくほうが、より正確で信頼性も増すのではないでしょうか。スリングの使用は全く問題ないと全ての方が認められるのであれば、私の考えも変わらざるを得ませんが、それまでは、自分の経験と知識に従って、整形外科的治療をしていきたいと考えております。
店主の園田です。
向井先生、ご丁寧にご説明いただきましてありがとうございます。
これまでスリングに関して医療者の意見をオープンなかたちで聞いたことがありませんでした。このような機会をもてたことを感謝いたしております。
新生児使用の表記については、まず私自身はもちろん検討します。
サイトの改訂を進めます。
協会全体の対応については参加者の意見をまとめる必要もありますので、時間がかかると思いますが、必ず検討するべきこととして呼びかけます。
私は医療者ではありませんので、医学的立場からスリングについて議論することができません。しかし、ひとりの母親としてはやはりスリングは子育てに欠かせないものだと確信しております。
私にとってスリングはほんとうに助かる役にたつ育児用品です。もしスリングがなかったら、もっともっと子育てに疲れ、イライラしたと思いますし、3人も産もうと思わなかったでしょう。
スリングは股関節脱臼の(予見できる)心配がない健康な赤ちゃんには使用してもよいものだと思っておりますが、その点は間違っていないでしょうか。
今後、お客さまの中で股関節脱臼の疑いがある赤ちゃんを育てている方が現れたら、抱き方や使用時期についてアドバイスいたします。
スリングに限らず何にしても、万人に完璧なものはないと思います。
どれだけ「おいしい」と宣伝されて噂されているものでも、その味が口に合わない人も必ずいるでしょう。これは絶対に良い! と評判のグッズでも好みに合わない、体型に合わない等、全ての人類(大げさですが)に完璧にフィットするものなどないと思います。
店主としてはなるべくみなさんのご要望に添うもので自分自身が良いと感じられるものを提供していくだけです。
私の個人的な意見としては股関節の不安定性を新生児期に指摘するのは不可能である以上、新生児期の使用は避けることが望ましいと考えており、検診などで股関節の異常を指摘されないことを条件に使用を許可するのが適当ではないかと考えております。ただ、ゆりかご抱っこという使用方法については私自身としてはその安全性をどのように評価したらよいのか、他の専門家の意見も是非お聞きしたいと思っているところです。
店主様が日記中に書かれている疑問は、全くその通りです。私が投稿中で指摘した、「使用方法を間違えれば、危険をもたらす可能性がある商品」というのは、ごく一般的に使用されている抱っこひものことなのです。これはどのようなタイプであってもそのリスクがあります。ですから、股関節の異常を指摘されて受診したベビーに関しては背中に背負うこともしばらく禁止し、可能な限り体の側面で抱っこするように指導するようにしています。
こうした指導というのは実際股関節の異常を指摘された家族でない限り、知られていません。いろいろな制約を受けて家族は非常に辛いとは思いますが、治療に関してはそれくらいデリケートにやらざるをえないのです。しかし、さすがに、新生児をおぶることはないでしょうから、新生児期の使用について警告をする必要はないように思います。
スリングという商品は日本で開発された商品ではないと聞いています。基本的には個人輸入の形を取って販売者が販売されているのではないかと察します。本来、商品というのはPL法に基づき製造者がその危険性を表示する義務がありますが、このような輸入がメインの商品の場合、誰にそのような義務があるのか、これは定かではないと思います。
現時点では、販売される方の良心に頼らざるをえないのではないかと思います。今後は協会がどのように対応していただけるのか、見守らせていただこうと思っておりますが、しろくま堂同様の迅速な対応を期待しております。とともに、第3者の専門家による検証もオープンにしていただきたいと思います。
良かったらこちらも読んでね。→「私はアンチスリングではない」
【子育ての最新記事】


文面に登場しております医師本人です。
普段は検索などかけないのですが、久しぶりにかけてみると自分の書いた文章が全部載っていて少し恥ずかしくなりました。あのやりとりはほぼ3年前でしたが、状況は変わっておりません。やはり協会の方からの公的な返事はありませんでした。私の方も毎日ずっと検索をかけているわけではありませんので、論争からは遠ざかってしまいましたが、街でスリングを見かけるたびに、「この人は本当にスリングの危険を分かって使用しているのだろうか?」と、ついつい心配してしまいます。最近、非常に数が増えているようで気にはなっていたのですが、他のブログなども検索してみると、やはりスリングが股関節脱臼を悪化させる可能性があるという指摘があるようです。(もしかして私の指摘が発端か?)
先日、小児股関節研究会という股関節脱臼を専門に診ている医師の学会でスリングの使用について警告すべきかどうかという話し合いがありました。どの医師も私と同じ考え方であることに安心はしたのですが、警告となると販売妨害ということにつながりかねず、スリングだけに絞って文面を作るということには抵抗があるようでした。結局、学会として股関節脱臼の治療についてのガイドラインを作り、その中でふれるという方針になったのですが、このような指針が公表されるにはまだ時間がかかりそうです。 ルクレッチアの娘さんのようにこちらの意図を全面的に理解していただけると、ありがたいのですが、実際のところ、先日も、地元の新聞社に意見を送ったのですが、反応がありませんでした。こうした考えが自然に浸透していくことが一番の早道なのでしょうが、やはり、なんらかの方法で人目に触れるようマスコミなどにアプローチするのが、私のすべきことかなと考えております。もし、今後、私の意見がネット上やマスコミをにぎわすようなことがありましたら、支持でも共感でもいいのでレス下さい。とにかく、自分の意見を正確に理解していただいて非常に嬉しく思ったのでレスさせていただきました。ありがとうございました。
草々
『スリング』というキーワードで検索をかけていたらこのサイトにたどり着きました。
ビビビっときました。
とても興味深い内容だったので一気に読んで、『おお〜、これはっ!』と思いコメントさせていただいています。
私には2歳になる娘がいます。
その子と一緒に市内にある子育て支援施設に通っています。
ここでは、病気しにくい、怪我しにくい、好奇心旺盛な子供をそだてようということを柱に活動を展開しているのですが、主催している先生も1本スリングについて疑問をいだいています。
1本スリングは、母親との密着部分が赤ちゃんの「胃・腸」の辺りに触れていることが多い事から、『尿路感染症、胃腸炎、便秘』などの原因にもなっているということです。
本来、赤ちゃんというのは「真っ直ぐな背筋と左右対称な体型の姿勢」で育てられるのが好ましい、ということで、私達の施設ではスリングは2本使ってたすきがけにし、足の股に平均に体重がかかるように気をつけて抱っこしています。こうすると、赤ちゃんは無駄な筋肉の緊張をさせることなく、とてもリラックスして抱かれる事ができるというのです。
『子育ての免疫学』(姫川裕里 著 安保徹 協力・監修 河出書房新社)の中でも紹介されています。
1本使いのスリングについて、医学的な観点からも疑問が生じるということは、やはり大きな問題なのだと改めて感じています。輝かしい未来が待っているはずの子供達の1番大切な『からだ』が、生後まもなくおかしくゆがみ、緊張し、変形していくということが繰り返されてしまっているのは非常に残念です。
もったいな〜い!!
何か大きく世間に訴えることができる機会はないのでしょうか。
最近なんですが、向井先生とスリング店店長さんの討論(2004年と書いてありました)を違うサイトで拝見し、興味がわき先生の名前で検索をかけこのサイトにたどりつきました。
とても興味深いお話ばかりでためになります。
私もスリングには疑問があります。
幼稚園でよく見かけるスリングなんですが、少し月齢がたった赤ちゃんを片足をかけた状態で使っている人が多いのですが、たいていその赤ちゃんを下におろすと、片足だけがとりのこされたような不自然なはいはいをしています。その方々の使い方が正しいのかはわかりませんが、不自然でしかたありません。楽だよ〜とママ友達にすすめられてもなんだか使う気になれませんでした。
私は実際スリングを手にした事がないのでなんともいえないのですが、ママの方も片方の肩にだけ負担がかかるようだし、片手は常に支えていなければいけないのでとても楽そうにはみえないのですが。。。
医学的なお話はよくわからないですが、実際子供とかかわっていて感じたままコメントさせていただきました。
あんぱんまんだいすきさんが書いておられた尿路感染症などとの関連も医学的な立場からお話を聞きたいなあと切望しています。たまにこのサイトを訪れたいと思います。もっとたくさんの意見が聞きたいです。
名前を入力忘れました。
実はインターネット初心者です。すみません。
コメントありがとうございます。
出産した病院の助産師さんも「スリングが流行ってるケド……好ましくないんじゃないかって、私達は思ってるの。できれば新生児のうちは使わないほうが……」というようなことを言っていました。
やはり、たくさん子供にかかわっている人ほど、スリングに危機感を持っているんですね。
本を教えてくださってありがとうございます。さっそく読んでみたいと思います。
ジュピター様
コメントありがとうございます。
不自然なはいはいの話、正直、驚きました。スリングの話をネットで検索をかけても、そういう話ってまったく出ていなくて、イイですよ!ってオススメする話ばかりですよね。
私も医学的なことはまったくわからないのですが、記事の中に書いたように、向井先生が「直感として危険と感じたことには警告するべき」と言っている、そのことが、大事なことだと感じたからです。
医学的なことがわからなくても、普通の人間が「あれ、おかしい」と感じたら、やはり危険が潜んでいると思うのです。
貴重な意見をありがとうございました。
ルクレツィアの娘さんコメントありがとうございます。
再び登場させていただきます。
この間、ある子供関連のTV番組のなかで、「色んなハイハイ(片足だけのハイハイ、ハイハイを全くしないなど)があるが、それは、その子の個性だ」と言っていたと友人から聞きました。
ですが、ハイハイ運動は赤ちゃんにとって必要不可欠なものであり、生まれてきたどの赤ちゃんも這う事は可能なのだそうです。
「真っ直ぐな背筋と左右対称な体型の姿勢」で育てられた赤ちゃんは、自然に這う動きをするようになるようですし、赤ちゃんの自然な動きを抑制するような不自然な抱き方や(やはり1本使いのスリングも原因の1つですよね。横抱きも。)、生活環境こそが這う事をとばしたり、いびつな這う姿勢を作る原因になっているようです。こういう赤ちゃんは、知らず知らずのうちに体がゆがんでしまっているのでしょうね。
決して個性ではないと思います。
・這う運動は腰やお腹周りを鍛える動き
・人間が本来持っている免疫力をお腹周りに獲得する大事なプロセス
・離乳の時期に備えて腸の免疫力をつける運動
・おっぱい以外の異物を体内に取り入れても大丈夫な免疫力をつけるための動き だそうです。
いかにゆがみが少なく、背筋が真っ直ぐのまま育てられるかという事が、子育てには重要なことのようです。
たくさんの人が使っているから、よく見かけるから、テレビや雑誌で紹介されているから、便利そうだから、何だかおしゃれだから・・・という理由からみんなスリングを使っているんでしょうね。
多くの人が、なんだか世間に流されて同じことをするようになるエネルギーってすさまじいですね。
参考文献 「ほんの木」連載 子育てと免疫学の接点
5歳と3歳の子をスリングで育てました。
スリングの使い方を教えたりもしています。
対立したり、論争をするつもりはありませんが、1点気になりました。
>いかにゆがみが少なく、背筋が真っ直ぐのまま育てられるかという事が、子育てには重要なことのようです。
生まれたばかりの赤ちゃんが、お母さんのお腹から出てきたからといって
今まで丸くなっていた身体をいきなりまっすぐに伸ばされるのって・・・
痛みを感じる子もいると聞きます。
なので、少し角度をつけた(上半身を起こしぎみで)方がおとなしく眠れる子もいますし
抱っこしたままでないと寝ない新生児もいます。
(うちの上の子は4ヶ月までは抱っこしていないと寝てくれず、夜も抱いたままでした)
それに、みなさんは素手で抱っこする時、赤ちゃんの背中が丸まらないように、まっすぐと抱いてあげているのでしょうか?
首の据わらない赤ちゃんを股関節脱臼を防ぐためだとコアラ抱っこをする場合にでも、赤ちゃんの背骨はまっすぐにはなっていないと思います。
ワタシが言いたいのは、スリングは正しい使い方をすればとても便利な育児グッズである。
と言うこと。
もちろん、人によっては向き不向きがあるでしょうけど。
正しい使い方をすれば、股関節脱臼を防ぐことだってできると思っています。
ただ、今後も使い方を伝えるにあたって、こちらの記事の内容を頭において
どういう風に使うとキケンであるか。
などはシッカリ伝えて行きたいと思っています。
コメント有り難うございます。
私もスリングは使いましたので、
反対派に立っているわけではありません。
ただ、スリング絶賛の風潮の中、このような意見もあることを、
ブログに載せておきたいと思ったのです。
また、向井先生としろくま堂店主さんのやりとりを読むと、
店主さんの論旨のすり替えと言いますか、
「スリングはこんなに役に立つのに」という一点張りで、
危険性に関しては聞く耳持たずの態度が
非常に気になったのです。
ちっちゃんさまがスリングの使い方を教える立場なのでしたら、
どうぞ危険性を指摘する人があることを、
頭の隅に置いておいてくださいませ。
もしも、もしもですよ。ずっと後に、
スリングによってコンナコトが起きていた!
実はスリングは危険だった!
という事が分かったとしたら、その時どうするのか。そのことを一度でいいので、考えてくださいませ。
お願いいたします。
コメント有り難うございます。
私もスリングは使いましたので、
反対派に立っているわけではありません。
ただ、スリング絶賛の風潮の中、このような意見もあることを、
ブログに載せておきたいと思ったのです。
また、向井先生としろくま堂店主さんのやりとりを読むと、
店主さんの論旨のすり替えと言いますか、
「スリングはこんなに役に立つのに」という一点張りで、
危険性に関しては聞く耳持たずの態度が
非常に気になったのです。
ちっちゃんさまがスリングの使い方を教える立場なのでしたら、
どうぞ危険性を指摘する人があることを、
頭の隅に置いておいてくださいませ。
もしも、もしもですよ。ずっと後に、
スリングによってコンナコトが起きていた!
実はスリングは危険だった!
という事が分かったとしたら、その時どうするのか。そのことを一度でいいので、考えてくださいませ。
お願いいたします。
一番上のコメントで向井先生が「現状は変わっていない」
とコメントされていますが・・・
昨年7月放送のNHKすくすく子育てのスリング特集の回では、
スリング協会の事務局長さんと股関節脱臼の専門のお医者様も出演されていて
股関節脱臼に関しての話にも触れています。
医者の立場から「こういう風にするのはよくない」とかのお話もありました。
スリング協会は動いていると思いますけど・・・
ただ、動きや方針が固まる前には発表できないだけでしょうね。
実際、今現在、北極しろくま堂さんのサイトには「新生児期にはコアラ抱きを推奨」に変更になっていますし
先日、ハッピーハグハグの方が出版した書籍にも「基本抱き」としてコアラ抱きを紹介していますよ。
赤ちゃんの背骨についてですが・・・
人間の背骨って、まっすぐではないですよね?
http://www.tokochan.com/hammock01.html
こんなページを見つけました。
http://www.kosodate.com/hammock.htm
1歳半の息子がいます。
私は出産祝いでスリングを頂きましたが、怖くて使えませんでした。なにか窒息しそうなそんな感じだったからです。でも、あのときスリングをやめて良かったと今改めて思います。
おしゃれだからという理由で子供の安全が危惧されていいのでしょうか・・?と思っています。いま大変流行しているのが怖くて仕方がありません。
>だっこしやすいとか、ファッション的にも優れているとかいうこと以前に、ベビーの体をいたわってあげてください。
難しいことはわかりませんが、先生のおっしゃる、ベビーの体をいたってあげること・・これが一番だと思います。