2007年10月18日

ハロウィンと重陽

今年もまた、ハロウィンの季節がやってきた。
あちこちの家の窓にはオレンジ色のカボチャが飾り立てられている。
花屋さんでもオレンジ色のカボチャが
顔のシール付きで売っているし、
洋菓子店に行けばハロウィン限定ケーキが並び、
おもちゃ屋さんでは仮装グッズが並ぶ。

しかし、何だって日本でこんなに
ハロウィンが盛り上がるのか、私にはよく分からない。不景気だ不景気だというけれど、
これだけ家々でカボチャを飾って楽しめるのだから、
やっぱり日本は豊かなんじゃないだろうか。

「万聖節の前夜祭」というわけの行事が、
宗教と関係ない所で盛り上がっているのは、クリスマスと同じである。
それを口実に遊びたいだけなのだ。
宗教は関係ない。
別にそれが悪いことだと思わないけれど、
重陽だのお月見だの、
いままで日本で親しまれていた行事は忘れ去られて、
ハロウィンだけに盛り上がっているのがよく分からない。

ちなみに旧暦9月9日に行われる重陽は
今年は10月19日に当たる。つまり明日だ。
それでも、花屋さんに行くと
オレンジ色のカボチャが並ぶばかりで、
菊の花が特別に売っている風景には出会えない。

ハロウィンがもともと収穫祭としての側面があって、
キリスト教徒にも定着したのだとしたら、
中国の行事であった重陽が日本で祝われたのは、
米の収穫シーズンにあたったからである。
大地からの恵みに感謝しないまま、
お祭り騒ぎをするというのは、なんだかムナシイのだが、
重陽が形を変えた「長崎くんち」とか「唐津くんち」なども
今ではお祭り騒ぎでしかないようだから、
仕方ない。

ただ、
お祭り騒ぎという観点からすると
重陽の菊を愛でるとか月見の宴とかというのは
大人たちの行事であり、男たちの行事である。

それに対して、
ハロウィンは女と子どもたちが中心にいるということだ。
日本におけるハロウィンとは、
窓に飾りつけしたり、仮装したり、ケーキを食べたり、
子どもをダシにして女性たちがが楽しんでいる気がする。
女と子どもの地位が上がったからこそ、
こういう行事が盛り上がるのかもしれない。

重陽という節句は、
風流と言うよりは男たちのお祭り騒ぎだった。

陽の最大数9が重なる日に菊を愛でる
というのを始めたのは中国だったのだろうけれど、
それが日本人の感性にも合っていて、
観菊の宴を催すだけでなく、
菊酒だ、菊人形だと、いろんな文化を創ってしまった。
そのあげくに菊を天皇家が自分の紋章にしちゃったわけだ。
さらには
重陽の隠された意味(男色)も日本の文化に合っていた。
なぜか、
和歌集を見ても源氏物語を読んでも
菊というのは男性のものって感じがするのは私だけだろうか。
重陽・菊=男色という図式が
頭に貼りついているからかもしれないけど。

あー、でも、
枕草子には
「女官たちが菊花の露を集めて、匂いを肌に染み込ませる」
みたいなことがあったような気がする。
高校生の頃、想像してウットリしたんだよね〜。
だから女たちも重陽の節句を楽しんでたんだな。

清少納言たちが
大地からの収穫に感謝してそんなことをやっていたとも思えないから、
しょせんはお祭り騒ぎなのか。

でも、明日がその重陽だっ。







posted by ルクレツィアの娘 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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