2007年09月29日

逸失利益の考え方

ご存知のかたもいると思うが、
交通事故などで人命が失われたとき、
加害者は被害者に損害賠償というものを支払うが、
男の子と女の子では、金額が変わる

例えば、集団登校の列に車が突っ込んで、
2人の児童が死亡したとする。
その2人の性が一緒なら、損害賠償額は同じであるが、
男の子と女の子であると差があるのだ。
むろん、男の子のほうが高額になる。

娘を持つ親としては釈然としない話である。
なんといっても賠償の基本は
「被害者が元気だったら得られたはずの収入を補填する」
ということにあるので、
その「逸失利益」を計算することが必要になる。

すでに働いている人なら、実収入や年齢を考慮して、
「逸失利益」額が決定される。
だから、仮に信号待ちの人混みに車が突っ込んで
死者が4人出て
大手会社勤務で年収1000万の男性Aと、
パートで働く年収200万の女性Bに
巨額な差が生まれようと納得する。
しかし、まだ働いていない小中学生でも、
けっこうな差が生まれる。
どのくらいの差かというと、
平成15年の賃金センサスだと
◆男性の全労働者平均賃金は、547万8100円
◆女性の全労働者平均賃金は、349万0300円
というわけで、これがベースになる。
そこから18歳〜67歳までの49年間働くと考えるそうで、
そりゃあもう大きな差になってしまうわけだ.

あるデータでは4歳児の逸失利益は
男子の場合1560万円。女子の場合は840万円となっている。

確かに現在、男性と女性の年間所得は明らかに差がある。
いわゆる「格差」ってやつだ。
その格差のためにあえて子供を産まない女性だっている。

子供を産む分、自分の生涯賃金が下がるのだから。

少子化の議論においては、
そういう話がいつも持ち上がっている。
男女平等ということが広く求められているのに、
そうやって「命の値段」には差がつく。
「男女は平等である」
というのはやっぱり嘘なのだと思う。
だって、法律で「男女の同一賃金」と決まっていても
これだけ差がつくんだから。

親にとって子どもの命は金銭には換算できるものではないけど
賠償額の多寡は
結局のところ客観的な価値を認めるものだ。
うちの娘たちが
機械的に「女子だから」と低く扱われるとしたら、
親としては納得できない。

たとえば福岡の飲酒運転事故の場合、
子ども三人分の賠償額って
この子の分はこれだけですってデーターが出されて
それを見ると女の子だけ金額が半分だったりするんだろうか?
だったら悲しい。

実は、
最高裁は依然として
「男女の平均賃金格差を前提として逸失利益を算定しても不合理とは言えない」
というのが基本姿勢なんだそうだけど、
高裁レベルならば、男女別の平均賃金を使用する従来の方法を
「合理的理由のない差別である
とした判例はいくつか出ている。
つまり、
裁判官の中には、
男女の差ははおかしいと言って、
足して2で割った形で計算して判決を書く人が居たり、
(でも男子の場合は男子だけで計算するから、差が縮まるだけ)
家事労働分の年間60万円くらいを加味する人がいたり、
いろいろなのだ。

あたった裁判官次第っていうことは、
「法の下の平等」ってのは嘘って事になる。

あーあ。

そうそう、
男女の賠償格差というと
よく引き合いに出されるのが、
顔に怪我を負ったときの賠償額が男女に大きな差があり、
未婚女性が一番高額になるという話。
これもやはり男女格差はなくすべきだと思う。











posted by ルクレツィアの娘 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 子育て | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。